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# 地球温暖化を「跳ね返す」
こんにちは、Wadaです。

人工的な装置で地球表面の温度を下げてしまう方法が模索されているのをご存知でしょうか。海洋上に低く広がる雲に水蒸気を噴射して少し「明るく」することで、太陽光を跳ね返すのです。この方法は夙に1990年、物理学者として雲を研究するジョン・ラサム(John Latham)博士によってNature誌上で報告されていました。

海上に漂う極小の海塩粒子を雲に噴射することで雲の中の水滴が増え、雲が明るくなり、しかも平方キロメールあたり1時間400グラムの噴射で効果があるというのです。ラサム博士のこのアイデアは10年以上省みられることがなかったのですが、ようやく応用を試みる研究者が出始めてきたようです(Economist 2014年12月13日)。

初期のインクジェットプリンターを発展させた経験のある、エンジニアのアルマンド・ニューカーマンズ(Armand Neukermans)氏は、発泡性のガスを注入することでむしろ水滴を大きくして効果を上げる技術を編み出しました。彼は他の研究者と共にその効果を試す実験をすでに計画しており、あとはその予算をどのように得るかを模索しているとのことです。またハーバード大のデヴィッド・キース(David Keith)博士は、火山の噴火で生じる成層圏の硫黄が地球を冷やす事実に着目して、人口のその“もや状”のものがどのようにして太陽光を反射するのかを研究してきました。粒子が化学反応を起こしてオゾン層を破壊する危険があるため、粒子の大きさや水滴と反射との関係を調べる必要もあるといいます。

もっとも、このような地球工学的な実験そのものにも疑義が呈されています。一度実験が行われるとそれがもたらすリスクは軽視され、二酸化炭素の排出を削減する努力がなおざりにされる可能性があるというのです。また予算の獲得も難航しているようです。2013年には、気球から水蒸気を噴射する実験計画の予算が、その実験の不透明性を理由に、キャンセルされてしまいました。また海洋汚染に関する規制が新たに制定されると、実験そのものが難しくなってしまう可能性もあります。

画期的な発想であるため、これらの困難を乗り越え早く実験に移されることを期待します。
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# ハゲワシの胃の強靭さについて
こんにちは、Wadaです。

突然ですが、ハゲワシは決して器用な食べ方をしません。厚い皮を簡単についばめるくらい獲物の死骸が腐って柔らかくなるのを待つそうです。もしくは獲物の大腸側からくちばしを突っ込んで内容物をついばむことも。そのため、排泄物から生じる病原菌に晒されることになります。Nature Communicationsという雑誌にはこのほど、ハゲワシの顔の皮膚とその腸の微生物を初めて分析した結果が掲載されました(The Economist 11月29日)。

50羽のヒメコンドルとクロハゲワシの頭から得られた約528種類の細菌は、他の動物には様々な病気を引き起こすことがわかりました。またハゲワシの顔からは炭疽病をもたらす細菌も見つかったのですが、これらはハゲワシ自身には何ら影響を及ぼさないのです。ハゲワシの胃は人間の胃の10倍の酸を発して大量の菌を殺すほど強靭であるためで、その顔の表面で見つかった菌の85%が胃の中からは見つからなかったそうです。もっとも胃に残っていた細菌も決して安全なものではなく、鳥の大量死の原因になるものや、人間の結腸癌を引き起こすものが見られたのです。

なぜハゲワシは生き残っていられるのでしょうか? 実は動物園のハゲワシも、食べているものはまったく違うのに、腸で見つかる細菌は同じようなものでした。ハゲワシと細菌が協力し合っていると考えられているのです。ハゲワシは、ボツリヌス中毒の原因となる菌への抗体を持つなど、強靭な免疫システムを持つことがわかりました。またボツリヌス中毒の原因となるクロストリジアのような細菌は、食物を分解してハゲワシの栄養に変えてしまう役割が備わっていることもわかったのです。

ハゲワシは炭疽病のような病気を広めるとして忌避されてきたのですが、死骸をついばんで綺麗にすることで細菌の伝染を防ぐ役割も担っているのです。

生物界の複雑さに改めて驚かされました。
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# 嗅覚障害は死の香り?
こんにちはWadaです。

例えばガンを患った人は自分の将来を不安に思います。しかし実は嗅覚障害を患った人はガンのような致死的な病を患った人に比べて、向こう5年以内の生存率が低いーーこのような驚くべき実験結果がシカゴ大学のマッククリントック博士とピント博士によってPlos One誌に公表されました(英誌『エコノミスト』10月4日)。

嗅覚障害はアルツハイマーやパーキンソン病のような神経組織の悪化を警告するものであり、逆に良好な嗅覚は健康の元であると言われることから、二人は嗅覚と致死率の関係を実証することを思い至ったのです。57歳から85歳までの3005人に対して嗅覚を三段階で測る実験を行ったところ、最も感度の低かった人の39%、中程度の19%、最も良い人の10%が5年以内に亡くなっていました。年齢や性別など他の条件を考慮した補正を行った後も、相関関係は存在するというのです。

嗅覚の欠如が死へと至る何らかの原因であるというより、嗅覚は「炭鉱のカナリア」のように健康の悪化を警告すると両研究者は言います。嗅覚はその機能を維持するために幹細胞の代謝回転に依拠することから、嗅覚の欠如は細胞が再生されていないというシグナルを送っているのです。もっともこの実験では死因が調査されておらず、また被験者の嗅覚障害は恒常的なものであったのか、あるいは最近になって生じたものなのかがわかっていません。しかし嗅覚に危険を察知する能力があるとすれば、事前に対処することもできるようになるのではないかと両博士は期待します。

嗅覚にこのような機能があったとは驚くばかりです。

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# 香ばしさはアレルギーのもと?
こんにちは、Wadaです。

ピーナッツアレルギーをご存知でしょうか。ご存知でないという方がいれば、それもそのはずで、東アジア人のこのアレルギーのかかりやすさは西洋人の半分ほどなのです。多くのアレルギーのかかりやすさは双方の地域で差はないのに、ピーナッツアレルギーだけが例外なのだそうです。それは何故なのか、そもそも何故ピーナッツに対してアレルギーが生じるのでしょうか。オックスフォード大学のQuentin Sattentau博士らはJournal of Allergy and Clinical Immunologyにてこれらの問いを検証し、その調理法に原因があることを示唆したのです(英誌『エコノミスト』2014年9月27日)。

マウスを用いた研究によれば焙じたピーナッツの方が生のそれよりもアレルギーを起こしやすく、それゆえ焙じる調理法が主流の西洋地域の人の方がアレルギーになりやすいのではないかというのです。研究チームは焙じたピーナッツのタンパク質と生のピーナッツのタンパク質を抗原刺激としてマウスに与え、それぞれの経過を観察しました。その結果、焙じたピーナッツのタンパク質を投じたマウスの方が、アレルギー反応の指標となる免疫グロブリンE(IgE)と呼ばれる抗体の数値が高かったのです。

しかも焙じる際に生じる化学変化が、ピーナッツアレルギーの原因を説明するのに役立つようです。焙じるという調理法は、メイラード(Maillard)反応なるものをもたらすのですが、これは砂糖とタンパク質の中間の分子構造をもつ終末糖化産物(AGES)を形成します。それは心地よい香りを放つのですが、同時にピーナッツアレルギーのようなアレルギーの原因であると疑われているのです。Sattentau博士によれば、焙じたピーナッツのタンパク質は、免疫反応を起こす樹状細胞と結びつき、AGESと結びつく細胞受容体分子と共に作用するとのことで、これらの結びつきがピーナッツアレルギーを引き起こすのではないかというのです。

ピーナッツアレルギーを起こすかどうかは遺伝上の問題だそうですが、ピーナッツに過敏な子供に一定期間少量のピーナッツを与えると、少しずつピーナッツへの敏感性を減じることができるという実験結果もあります。その子供はピーナッツを味わうことはできませんが、アレルギーは「取るに足りないもの(peanuts)」になるというのです。

私にとってピーナッツは酒のつまみなのですが、これが食べられないのは少し辛いかもしれません。

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# 商品ブランドの「経済効果」
こんにちは、Wadaです。

多くの企業は自社の製品のブランドがもたらす経済効果を狙って、広告に多額の投資をしています。資産額が株式市場の3割ともいわれる商品ブランドは、製品であればそれと類似した他社の製品との差異化を促し(例えばコカコーラ)、金融のようなサービス業であればその顧客の評判を表すと考えられています。最近では世界4位のタバコメーカーが米国に進出する際、ブランドを始めとする販売力の向上のために71億ドルを投資すると発表したことが話題になりました。しかし、商品ブランドが効果を持ったのは過去の話で、現在ではその重要性は次第に低下しているともいわれています(英誌『エコノミスト』8月30日)。

ブランドの経済効果としては、例えば「合理性を超えた忠誠」をそのブランドの製品に捧げる購買層の存在が挙げられます。コカコーラやアップルのような商品に対しては熱狂的なファンが存在し、安定した売り上げに貢献しているというのです。しかしそのようなコアな消費者層が、実際にその製品の「ブランド」を買っているかどうかは定かではないのです。アップルのユーザーが他社の製品に移らないのは単にOSを変える手間がかかるという理由が大きく、コカコーラの愛飲者でも、それを他のコーラと区別することはできなかったとの調査結果が出ているのです。シリアルを販売するある企業は、消費者に自社への忠誠を持たせようと試行錯誤を繰り返しましたが上手くいかず、彼らは店頭で容易に選べ、記憶に残っているものを買う傾向があるということがわかったというのです。最近では消費者は合理的に振る舞うようになり、ブランドは必要とされなくなってきているようです。

ソニーのように自社の製品力をそのブランドで訴える企業もありますが、ネットを通じた製品のレビューを参照できる消費者にはブランドに依拠した商品選択の簡略化は必要ではなくなってきているとの議論もあります。しかし他方で、消費者は実は想定以上に怠惰で、レビューは有効に活用されていないとの指摘もあり、この場合は選択の指標となるブランドの経済効果は依然として保たれるだろうといわれています。

消費者はなかなか「賢く」はならないようです。

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# 刑務所ギャングの「秩序維持」
こんにちは、Wadaです。

いわゆるロス疑惑の三浦和義がロス市警で自死を図った事件は記憶に新しいですが、私は最近ある本で、彼の自殺の動機についての興味深い見解を目にしました。米国の刑務所への服役経験があるその日本人著者によれば、三浦は現在の刑務所の状況をロス市警の刑事から聞き、恐れの余り自殺したのではないかというのです。死刑のないカリフォルニア州では刑務所内のギャングによる「私刑」が死刑に代わる機能を果たしており、特に女性である妻を殺害したとの疑惑が持たれる三浦の場合 、「正義」の応報の格好の対象になるというわけです。

『エコノミスト』(8月30日)の書評欄で紹介されていたデビッド・スカーベック著『地下世界の社会秩序 ‐ 刑務所ギャングはいかにして米国刑罰システムとなるか(The Social Order of the Underworld: How Prison Gangs Govern the American Penal System)』は、上記のような米国の刑務所の状況を学問的に捉えたものであると言えます。米国政治経済学が専門のこの著者によれば、米国の刑務所にギャングが浸透したのは既存の秩序の崩壊が原因であると言います。1950年代までは、囚人と看守の関係を律した不文法が存在し、刑務所内のうわさによる被害や村八分を防いでいたのですが、囚人人口が増えるにつれて規律が機能しなくなり、暴力的なギャング集団が形成されました。看守たちは自己や家族の身を危険に晒してまでも、犯罪者が犯罪者を殺すのを防いだりはしないそうです。最近ではカリフォルニア州のサンクエンティン州立刑務所で、歩道を歩く9歳の少女を飲酒運転で死なせた囚人が、他の囚人によって鈍器で撲殺されたといいます(これはやり過ぎのような気がしますが)。

囚人が皆 同じ服を着るなかで敵味方を判別するため、ギャングは、人種ごとに構成されます。それはギャング集団に属すことによる便益のタダ乗りを防ぐという効果もあるそうです。ギャングの要求を抑えるにはそうした便益への依存をなくし、囚人人口を減らすことが必要であると著者は指摘します。

米国社会の闇を垣間見たような気がします。

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# HIVと多発性硬化症の微妙な関係
こんにちは、Wadaです。

多発性硬化症(multiple sclerosis)は、知覚障害や運動障害を引き起こす原因不明の難病ですが、HIV患者はどういうわけかこの病気にかからないということが知られるようになりました。シドニー・ウェールズ・プリンス病院のジュリアン・ゴールド博士は、HIVの感染か、あるいはその治療薬のどちらかが、多発性硬化症の発症を防いでいるかもしれないと考えました(英誌『エコノミスト』8月9日)。

ゴールド博士は、HIV患者と多発性硬化症の患者の診察をするなかで、ある日両方の病気にかかった患者がいないことに気づいたのです。HIVに関する70万の論文、多発性硬化症に関する30万の論文にも、そのような事例は見当たらないのです。しかも、HIVの治療を始めたところ、多発性硬化症が消え去ってしまった患者の例もあったのです。

さらなる調査の結果、HIVに感染しその治療を続けた患者は、感染していない患者に比べ、多発性硬化症を進行させる確率が60%低いことがわかりました。しかも、HIVの長期治療を続けた患者は80%も低かったのです。

その効果がHIVの感染によるものなのか、あるいはその治療によるものなのかはわかっていません。多発性硬化症は、免疫系が中枢神経を攻撃することによって発症しますが、HIVは多発性硬化症に関係するこの免疫系細胞に干渉しているという可能性があります。また多発性硬化症の原因はいまだ発見されていないウィルスによるという説がありますが、その場合は、HIV患者に投与された抗ウィルス薬がこのウィルスに作用しているという可能性が考えられます。後者が正しいとすると、既存の薬を応用するだけで多発性硬化症の治療に役立てることができます。

思わぬ発見が新たな薬品の開発につながりうるのです。

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# 生きていた天然痘
こんにちは、Wadaです。

天然痘は恐ろしい病気で、感染すると全身に小水疱ができ、3割が死に至るそうです。1967年までは毎年2百万人がこの感染症で亡くなっていたのですが、数十年に渡る根絶作戦が実って1977年の診断例を最後に感染は途絶え、1980年に地球上からの絶滅が宣言されました。ところがこの天然痘は、完全に消滅したわけではありませんでした。7月8日にメリーランドのある研究員が、米国の医薬品規制局である食品医薬品局が管理する倉庫の一角の冷蔵庫の中に、天然痘ウィルスが保管されているのを見つけたのです(英誌『エコノミスト』7月12日)。

本来この天然痘ウィルスは、公式には米国疾病予防管理センター(CDC)とロシアの国立ウィルス生物工学研究センターのもとでのみ厳重に保管されているはずでした。今回発見されたウィルスはCDCの本部に移送され、感染性の有無の調査ののち、WHOの監視の下で廃棄される予定ですが、FBIはこの出処と(おそらく1950年代から存在している)どのようにして放置されるに至ったのかを調べる予定です。今回の事件は、天然痘ウィルスをサンプルとして保管することの是非があらためて議論されるきっかけになりそうなのです。

そもそも多くの科学者は悪疫となるウィルスを保存する必要に懐疑的で、すべて根絶させるべきと考えており、2010年のWHOによるレヴューもこれを承認していました。しかしウィルスを保存する理由は、それが疫病の再発に対処するのに役立つからというものでした。自然界にはまだウィルスが存在するかもしれず、またある国がウィルスを保管していてそれを生物兵器の開発に用いるかもしれないのです。もっとも1990年台には東ヨーロッパでウィルスの隠し場所が発覚したり、2003年には19世紀のワクチンに由来する疥癬の入った封筒がニューメキシコの図書館で見つかったりと、ウィルスの管理の危うさがあらわになっています。ウィルスの根絶も管理も、行うのは人間なのです。

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# すごいレンタルビデオ店の話
こんにちは、Wada です。いつもは雑誌記事を紹介しているのですが、今回は特別な事情から、あるレンタルビデオ店のことを書きたいと思います。

つい先日、東京の本屋で過去の名作のDVDが290円で売られているコーナーを見つけ、以前京都でよく通っていたすごいレンタルビデオ店のことを思い出した。旧作ばかり、しかもVHSのみで大量の映画が揃えてあって、客は分厚いリストを見て選ぶ。ツタヤなどではまずお目にかかららないマニアックな映画まであって、リストには5段階の「おすすめ」度が付されている。当時は二泊三日の学生料金で一本200円位、初回の登録料は確か500円だったと思う。麩屋町御池を上った雑居ビルの一室に、この「ふや町映画タウン」というすごい店がオープンしたと新聞記事で知ってから、私は一年ほどであったろうか、足繁く通う日々を送った。次に借りる時も(店は)まだあるかと憂いながら。(余談になるが京都の高野には「ワールドビデオ」というこれまたすごいレンタルビデオ店があった。どうすごいのかというと大きな建物の二階がすべてAVなのである)。

まだ若い店長はいつもひとりでカウンター越しに座っていた。言うまでもなく、相当な映画狂である。星のマークが散らばっているその作品リストを尻目に「全部観たんかい!」とツッコミたくなる気持を抑えながら、饒舌な語りから彼の映画への態度を垣間見る日々は、映画をあまり知らない私には実に刺激的であった。「おすすめ」の度合いは芸術的な完成度の高さというより、純粋に娯楽として楽しめるかどうかを基準にしているようだった。反骨精神もあったようだ。ゴダールについて尋ねると「『勝手にしやがれ』と『気狂いピエロ』だけ観とけばいいですよ。おもろうないですもん」。レオス・カラックスが良かったと言ったら「Wadaさんっ、カラックスなんて(笑)」と文字通り笑われた。ビクトル・エリセの『ミツバチのささやき』、フェリーニの『8 1/2』など後に繰り返し観た映画もここで知った。星マークの多い小津安二郎の『麦秋』の感想を伝えると「そうでしょ!笑けるでしょ?」と嬉々として応えてくれた。最近はほとんど映画館には行かない、少し落ち着いたらモニターを置いて一日中映画を流したい、とよく言っていた。

もっとも、私の映画的感性の乏しさからか(というかそもそも映画は今も昔も余り見ない)、おすすめ映画でも途中で観るのをやめてしまうことがしばしばあった。家にテレビがなかったので大学の図書館のデッキで借りたビデオを観ていたが、後で観ようと途中で止めたまま巻き戻しを忘れて返してしまうことが少なくなかったのだ。心苦しいと言ったらなかった。また、店長が「こうすれば長持ちするんですわ」と言いながら、テープの上部を空けて手でギコギコ何かを回していたのが印象的だった。

件の如く、東京本屋で激安DVDを目にした私は、このビデオ店のことが頭をよぎったので存否をネットで確認したのだが、経営危機のため今月(7月)で店を閉めるかもしれないとの告知が目に飛び込んできて、虫の知らせとはこういうものか…と本当に驚いた(もっとも最初の驚きは「まだあった!」なのだが)。相変わらずVHSのみ(デッキは貸してくれる)、しかも初回の登録料は2400円、一本500円で一週間以上3本からという世知辛い料金設定になっていた。でも今もし京都で暮らしていたら、賭けてでも言いたい。「映画的感性もマシになったし語学もできるようになったので、また足繁く通います。」

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# 「ガリ勉は運動音痴」は本当か?
こんにちは、Wadaです。

勉強のできる子は大体において勉強が苦手であるというのは、私達が子供の頃からよく耳にするありふれた話ですが、最近これは科学的根拠を持つことがわかってきたようです(5月31日英誌『エコノミスト』)。中国科学院とマックスプランク研究所の研究チームは、人間の進化における真実の一端がこの命題に隠されていることを突き止めました。進化の途上で人間の脳が強まるにつれ、筋肉は逆に弱まってきたというのです。

脳の重量は成人の2%しかないにもかかわらず、そのエネルギー消費量は新陳代謝の5倍もあります。まさにそれゆえに、唯一多くの栄養を摂ることのできる料理という発明が、神経の発達を促し、ホモサピエンスを創ったのです。言い換えれば脳以外の器官はエネルギーの節制を余儀なくされたのです。人間が進化に時間をかけた器官ほど、変化するのは速いといいます。特にヒトの前頭葉の新陳代謝はチンパンジーの5倍も速いのです。しかし他方で筋肉の新陳代謝は8倍速いとのこと。

にもかかわらず、人間の筋力はチンパンジーなどに劣るのは、現代人が猿の祖先に比べて「怠惰」であることによるそうです。太りやすい食事や運動不足などで、人間とチンパンジーの筋肉の新陳代謝の差はほとんどなくなります。人間は頭脳のために筋肉を犠牲にしたのです。

裁判官に肥満はいないというのは有名な話ですが、もしかしたら頭を使うことがダイエットになっているのかもしれません。

続き▽
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