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# 女子が男子より賢いのはなぜか(後編)
こんにちは、Wadaです。

前回、読解力において女子が男子の成績を大幅に上回っているとの調査結果を報告しましたが、これは実は大学教育にも当てはまるようです(The Economist 2015年3月7日)。かつて大学では男子学生が多数を占めていたのですが、近年では女子の入学者数の方が上回っているといいます。OECD諸国では、1985年には大学入学者に占める女子の割合は46%であったのに対し、現在では56%、2035年には58%になる見通しです。米国のトップ層の大学では男女比はほぼ同数ですが、不鮮明な入試基準が男子に有利に作用していると噂されているほどなのです。実際、女子の方がきちんと卒業し、成績もよい傾向があります。さすがに数学は男子の方が強いのですが、生命・社会科学、ビジネスや法律では女子の成績が上回ります。

女子の高学歴化の背景には、晩婚化が進んで一生の間に生む子供の数が減った、既婚者の就業が容易になった、性差別も減少し、離婚率が増加して自己への投資の重要性が高まったなどの理由から、大学へ行く動機が強まったことが考えられます。いずれ女性と男性の社会的地位が逆転するであろうとの指摘もなされるほどです。

実際多くの国で、高等教育への投資から回収される利益は男性より女性の方が多いとOECDは指摘しますが、しかし米国では逆で、女性の収入は男性のそれの4分の3ほどです。女子の方が成績がよいにしてもその専攻分野が人文科学やソーシャルワークであれば、コンピューターや機械工学を専攻する男子に比して将来の収入は劣ってしまいます。もっとも女性が高等教育を志向する主たる理由は、将来得られる収入の額とは関係がないと示唆する研究もあります。

学校では女子の方が「賢い」にしても、社会的に重要な地位に女性がとどまるかどうかは別の問題のようです。医療・法律分野に男女同数が職を得ても、10-15年後には女性は一線を退くか子をもうけるなどして職場を離れるのに対し、男性は学校で培った資質に頼るよりも、その後に志を持続させるか、経験を積んで人間性を広げるなどして出世する場合が多いといいます。ハーバード大のクラウディア・ゴールディン博士の調査によれば、外科医、弁護士や銀行員など、報酬の高い職の時間当たりの収入は、最初の10-15年で男女差が拡大するといいます。これらは長期間の就業を必要とし、出産などで職場を離れることが難しくなるためです。そのため女性が社会的地位を得る機会と報酬の平等を達成するには、「大きな構造的変化」が必要になるというのです。

女性が役員の多数派を占める日は来るのか、やはり期待したいところです。

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