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# 開発援助の効率を上げるには?
こんにちは、Wadaです。

毎年、世界総額で1350億ドルもの資金が開発援助に充てられますが、その有効性は被援助国の政治的意志にかかっています。しかし大抵の場合、その意志はうまく作用しているとは言い難いようです。援助国が支援するものは、受け手にとって必ずしも必要ではないということがありえるのです。例えば学校を建てたけれども生徒がいない、医療器具は使われずに錆びついてしまったというように。

そこで昨今では、結果が改善されるごとに援助がなされる「キャッシュ・オン・デリバリー」制が模索されています。例えば子供の致死率を下げるという目標を立て、それが成功すればどの程度の援助金が支払われるかを前もって決めておくのです(The Economist 2015年5月23日)。

従来の方法では、援助する側は、賄賂の横行によるコストの増大や地元の役人への不信から、義援金の使途をあらかじめ厳格に定める傾向がありました。しかしキャッシュ・オン・デリバリーの枠組みでは、被援助者は、人権に配慮しさえすれば自分で定めた目標を達成するために義援金をどのように用いてもよいということになります。成功すれば、被援助国政府はそこで得た義援金を、さらなる改善策へと用いることができるのです。

例えばノルウェイは森林保護と二酸化炭素削減のため、ブラジル政府に対して二酸化炭素の排出を1トン削減するにつき5ドルの義援金を支払うことにしました。ブラジル政府は人工衛星からの森林の映像を用いながらさとうきび畑の拡大の規制を強め、アマゾンの森林の拡大に成功したのです。

従来の方法では義援金の使途は人の計算に頼っていたのですが、キャッシュ・オン・デリバリーの場合には結果だけがその尺度とされるため、国単位での統計を用いることが重要になります。この制度のもとで、被援助国同士の健全な競争を促すことが期待されているのです。
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