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# インド:お金がお金でなくなる日 その1
 こんにちは。さふらんです。

 アメリカで大統領選挙が衝撃的な結末を迎えたその同じ日、実は、その衝撃に負けないくらいの出来事がインドでも起こっていました。インドの最高額紙幣である1,000ルピー紙幣と、その次に高額な紙幣である500ルピー紙幣のdemonetization です。(1ルピーは約1.6円)
 
 この、demonetization という単語、みなさんご存知でしょうか。少なくとも私はこれまで見たことのない単語でした。意味は文字通り、通貨を無効にすること、日本語では「廃貨」という言葉が使われるようです。

 11月8日夜、インドのモディ首相は全国民に向けたスピーチでこの高額紙幣の廃貨を突然、発表しました。日本で言えば、ある日唐突に首相が、現行の一万円札と五千円札は今からただの紙になります、告げるようなものです。

参考:モディ首相のスピーチ動画(9分55秒頃から、demonetizationが宣言されます)
 https://youtu.be/DjiFCLb7hOI

 この突然の廃貨政策の目的としては、腐敗・汚職、偽札の偽造、犯罪などに使われるいわゆるブラックマネーの根絶が挙げられ、以下のことが明らかにされています。

・11月8日深夜に現行の500ルピー及び1,000ルピー紙幣の貨幣としての価値は失効。
・11月9日(一部の地域では11月10日)は混乱を避けるため、銀行、ATMは全国的にクローズ。
・11月10日に500ルピーと2,000ルピーの新紙幣が発行される。(1,000ルピー札は廃止)
・人道的措置として、demonetization 発表後72時間後(11月11日深夜)までは、政府系病院や薬局、鉄道や国営バスなどの公共交通機関、公営のガソリンスタンドなどで旧紙幣での支払いを受け付ける。(※のちにこの期限は延長されました)
・旧紙幣を銀行や郵便局に預け、新紙幣で引き出すことにより、旧紙幣と新紙幣の交換は可能(12月30日まで、約50日間の猶予)
・銀行等からの引出額には上限を設ける(当座は10,000ルピー/日、20,000ルピー/週。上限ラインは12月30日まで段階的に引き上げていく)

 この政策を受け、インド国民の間ではこれをかつてない英断と評価する人、現金取引が主流を占めるインドの経済を混乱に陥れるものと批判する人など、賛否両論が見られます。そして現実的には、全国各地でこの政策に端を発する混乱が起きています。
 次回はこの政策に対するインド国内の反応、そしてdemonetizationの影響としてインド各地で起きた(起きている)出来事について、引き続きレポートしたいと思います。
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