PROFILE
POWERED BY
    POWERED BY
    ぶろぐん
    SKIN BY
    ブログンサポート
OTHERS

# 2012年のインド?:ゆるキャラ化する神様?
 こんにちは、さふらんです。遂に冬将軍の到来(←古いでしょうか)、雪も降りぐっと寒くなりました。そんな中、久しぶりにインドに行く機会がありましたので、何回かに分け、今回の旅で思ったことを書いていってみたいと思います。まず第一回目の今日は神様について。

 2006年に出版された『インドの時代』(中島岳志)では、経済自由化以降、モノの豊かさが実現される一方で、精神的な戸惑いや不安を抱くようになった人々、特に中間層やニューリッチとされる人々が、自らのアイデンティティや豊かさの確信を、宗教的な価値に再度見出そうとする姿が描かれています。
 もともとインドでは、例えば日本に比べはるかに、宗教が人々の生活に身近に存在していると思います。食事や服装に宗教上の決まりがあったり、毎日のお祈りをする人も多かったり、観光名所にもなるような大きくて立派な宗教施設はもちろんのこと、日々の生活空間である「その辺の街角」にも小さなお寺や祠のようなものが、宗教の別を問わず無数に見かけられます。また、特にこれはヒンドゥー教を中心に、神様の絵を描いたポスター(宗教画というより、ポスターというイメージが近い)やステッカー、像もよく売られています。

 ヒンドゥー教というと一つの宗教というイメージがありますが、インドの人の話を聞くと、それぞれに特に好きな神様がいるようです。中でも人気は象の姿をした「ガネーシャ」で、ガネーシャをかたどった神様グッズはありとあらゆるところで見かけることができます。例えば、私がインドで住んでいたアパートのドア柵(防犯の意味でドアの外に付ける鉄柵)にもガネーシャがあしらわれていましたし、今の季節だと、グリーティング・カードにガネーシャのモチーフを見かける機会も多いです。
 そんな中、最近見かけるようになったのが、日本の若い女性の心をもつかむような、まるっこく、かわいらしい感じにデフォルメされたガネーシャの素焼きグッズです。以前はモダンなクラフトショップで見かける程度でしたが、今回の旅では路上のお土産売りにも並んでいて、人気商品であることが伺えました。写真で見て頂くと分かりやすいかと思うのですが、こんな感じです。 お風呂にでもつかっているかのようなリラックスした姿のガネーシャと、ちょこんと縁(へり)からこちらを覗いているネズミ(ガネーシャの乗り物とされ、二つは常にセット)の姿は、なんともユーモラスで味があり、これが神様であることを知らない人々にも「かわいい」「魅力的」なものとして映るのではないでしょうか。そして、もはやここまで来ると、神様というよりむしろ想起されるのは近年日本でも大人気の、ゆるキャラと呼ばれるキャラクター達の姿です。

そこで掲題なのですが、インド、より正確にはヒンドゥー教の世界で、神様のゆるキャラ化が進行しているような気がします。これが冒頭で紹介した、人々の宗教的価値への回帰と連動するものなのか、あるいはそれとは全く関係のないものなのか、インド人自身はこの“ゆるキャラ化した神様”を受け入れているのか、さすがに行き過ぎだと思っているのか、うーん・・・まだまだリサーチは続きそうですが、とりあえずは、商売繁盛や学問の神様であるガネーシャの姿を今一度、みなさんにお届けして今年最後の回を終わりたいと思います。 (写真は、寝そべっているガネーシャ)

まだすこし早いですが、みなさま、2013年もどうぞよいお年を。

-Essays on India : comments (x) : trackback (x)