2014-05-20 : 21:49 : admin
さふらんです。初夏の緑がまぶしい気持ちのいい季節ですね。
さて、ニュースなどでご存知の方も多いと思いますが、最近インドでは国会下院の総選挙が行われました。「世界最大の」民主主義国家を標榜するだけあり、有権者数が多くまた国土も広いインドでは、総選挙は一カ月以上に亘って各地で投票が行われていく壮大なプロジェクトになります。
今回は政権が変わる見通しが高かったこともあり、海外からも注目される選挙だったのではないでしょうか。先週、遂に発表された選挙結果は、大方の予想通り(あるいは予想以上の)野党BJPの圧勝、というものでした。
州レベルで積極的な企業誘致と市場経済の導入に成功したグジャラート州首相でBJP首相候補のモディ氏が、停滞感のあるインドの経済成長を再び活気づけるという期待から、インド株式市場も連日最高記録を更新しています。
また一方で、チャイ売りの家庭に生まれ、政治家として成功してからも身内を引き込むことをしない(これは特にインドでは信じられないことです)といった人物像も、反汚職の機運高まる現在のインドで、モディ氏が歓迎される要因となったのでしょう。
州レベルでの経済政策の成功を、必ずしもそのまま国家レベルの経済に応用できるとは限らないとは思いますが、そういったモディ次期首相のリーダーシップがこれからのインドをどのように形作っていくか、最近はすっかりインドから遠のいてしまった私も興味があります。
タイトルに、仕事と生活、と大仰な言葉を入れてしまいましたが、最近の私はよくそれについて考えます。遅ればせながら勤め人になって一年が過ぎ、ここ半年は残業が日常の生活を送る中、週末が楽しみという人並みな感覚を覚える一方で、失う物の大きさにも思いを巡らせずにはいられません。
最近は日も長くなってきましたが、早朝出勤・深夜退社では、下手をすると一日一度もお日様にあたらずにパソコンに向かう、ということが当たり前になってしまいます。実際世間には、そういう生活をしている人が思った以上にいるのだということを、ほんとうに今更なのですが実感として知って、やはりそこには大切な物、というより、人として不可欠ななにかが欠落しているように思えてしまうのです。
話はもどって。市場主義経済推進派の新首相が生まれたかの国で、経済の発展がそういう勤め人の増加に繋がるのなら、それは今までの豊かさの形と変わりがないように思えます。21世紀の経済大国インドで、人間らしさを犠牲にしない豊かさは実現されるか。そういった意味でも個人的な興味があるのです。
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次期首相のモディ氏、グジャラート州で見せた手腕をインド全土でも発揮できるといいですね。Toko
さて、ニュースなどでご存知の方も多いと思いますが、最近インドでは国会下院の総選挙が行われました。「世界最大の」民主主義国家を標榜するだけあり、有権者数が多くまた国土も広いインドでは、総選挙は一カ月以上に亘って各地で投票が行われていく壮大なプロジェクトになります。
今回は政権が変わる見通しが高かったこともあり、海外からも注目される選挙だったのではないでしょうか。先週、遂に発表された選挙結果は、大方の予想通り(あるいは予想以上の)野党BJPの圧勝、というものでした。
州レベルで積極的な企業誘致と市場経済の導入に成功したグジャラート州首相でBJP首相候補のモディ氏が、停滞感のあるインドの経済成長を再び活気づけるという期待から、インド株式市場も連日最高記録を更新しています。
また一方で、チャイ売りの家庭に生まれ、政治家として成功してからも身内を引き込むことをしない(これは特にインドでは信じられないことです)といった人物像も、反汚職の機運高まる現在のインドで、モディ氏が歓迎される要因となったのでしょう。
州レベルでの経済政策の成功を、必ずしもそのまま国家レベルの経済に応用できるとは限らないとは思いますが、そういったモディ次期首相のリーダーシップがこれからのインドをどのように形作っていくか、最近はすっかりインドから遠のいてしまった私も興味があります。
タイトルに、仕事と生活、と大仰な言葉を入れてしまいましたが、最近の私はよくそれについて考えます。遅ればせながら勤め人になって一年が過ぎ、ここ半年は残業が日常の生活を送る中、週末が楽しみという人並みな感覚を覚える一方で、失う物の大きさにも思いを巡らせずにはいられません。
最近は日も長くなってきましたが、早朝出勤・深夜退社では、下手をすると一日一度もお日様にあたらずにパソコンに向かう、ということが当たり前になってしまいます。実際世間には、そういう生活をしている人が思った以上にいるのだということを、ほんとうに今更なのですが実感として知って、やはりそこには大切な物、というより、人として不可欠ななにかが欠落しているように思えてしまうのです。
話はもどって。市場主義経済推進派の新首相が生まれたかの国で、経済の発展がそういう勤め人の増加に繋がるのなら、それは今までの豊かさの形と変わりがないように思えます。21世紀の経済大国インドで、人間らしさを犠牲にしない豊かさは実現されるか。そういった意味でも個人的な興味があるのです。
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次期首相のモディ氏、グジャラート州で見せた手腕をインド全土でも発揮できるといいですね。Toko
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