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# はじめての英会話スクール
こんにちは、Akikoです。

時々めずらしがられるのですが、実はわたしは海外留学経験も、海外居住経験もありません。そんなわたしが英語に近づいたのは、10年ほど前のことでした。

突然「英語ぐらいできないと…」と思い、とある英会話スクールの門を叩きました。ゼロレベルからスタート、瀟洒な洋館で英国式のマナーを身につけながら英会話を学ぶという、女子ウケする文句に惹かれ、200時間コース○十万円という大金を、清水の舞台から飛び降りる思いでつぎ込みました。が、そこは、元・空手家のイギリス人S氏がスパルタ指導を行う、超・厳しいスクールでした。

どれだけ厳しいかというと、
・ Yes, Noは禁止。質問にはフルセンテンスで答えなければならない。冠詞の”a”や”the”がちょっとでも抜けるとやり直し。複数形が抜けたり、三人称単数が抜けたりしてもやり直しさせられる。(赤ん坊は親の言葉を鸚鵡返しして言語を覚える、というのが理由)
・ ちょっとでもボーッとしていると、Lack of Awareness(気配りが足りない)としかられる。
・ とにかくアイコンタクト。目をそらすと、質問にちゃんと答えても、OKがでない。
・ 言語よりまず、メンタリティが大事。態度が堂々としていないと、日本人はゴキブリみたいに壁に沿っていると言われる。

例えばこんなことがありました。
ドアの前でS氏とかち合った時のことです。
 “After you.”

海外経験があれば、どうということはないシチュエーションかもしれませんが、
わたしはすっかり固まってしまいました。反応が遅いと、「コモン・センス(常識)があれば答えられるはずだ!」と、容赦なく雷が落ちます。

“After you” (お先にどうぞ)
“Excuse me for going ahead.” (お先に失礼します)

というのが、気配りにあふれた答えらしいのです。
「いくらコモン・センスがあっても、そもそもゼロレベルで来てるんだから、そんなのわからないよ!!」と言いたいのですが、反論できるほど英語が上手いはずはありません。ぐっとこらえるしかなく、当時は一瞬殺意を覚えるほどで、「敵を知るために英語を覚える」という心境にすらなっていました。

部屋に入るときは、
Excuse me, coming in.

そばを通るときは、
Excuse me, going through.

ひたすら、
Could you…
Would you…
May I…
Could I…
と依頼・許可の表現の練習を繰り返し、

命令をされたら、
Certainly I will.

と答えていました。

何年も経って、飛行機の機内上映でハル・アシュビーの”Being There”という映画を見た時に、”Certainly”に「かしこまりました」という字幕が付いていて衝撃を受けたことは忘れません。

そんな風に普段は指導の厳しいS氏でしたが、週末には葉山でボートに乗ったり、当時は珍しかったコストコに皆で買い物に行ったり、楽しいイベントもたくさんありました。料理上手で、アボガドの種の正しいとり方や、手作りビーフジャーキーの作り方も教わりました。(網戸をシャワーで洗って、牛肉の薄切りを並べて、塩胡椒をたっぷり振り、真夏の暑い日差しに当てるだけ!)人生の楽しみ方を知っている、遊び上手でおちゃめな方でもありました。

その後仕事が忙しくなってしまい、通えなくなってしまいましたが、初めての英会話スクール体験が、今につながっていることは確かです。ずいぶん経ってから仕事で海外の方と接する機会が増えましたが、ばっちりアイコンタクト!力強い握手!決断力あふれる人間に突如として変貌できるのも、S氏のおかげです。

ちなみに、好感度NO.1人気のハーフ・タレントさんは、S氏のお嬢様で、あの厳しいお父様の元で育ったなら、芸能界を生き抜くぐらいたやすいのではないか…と勝手に想像しています。

不肖の生徒でしたが、最後はS氏に教わった御礼の表現で、締めくくりたいと思います。
Thank you for all you’ve done for me. I hope I haven’t caused you too much trouble or concern. If I have, I’m awfully sorry. I do apologize.
(大変お世話になりました。いろいろとご迷惑をおかけいたしました)

それではまた!

.
* * *

あとで Akiko さんに、その「好感度 NO.1 人気のハーフ・タレントさん」が誰なのかを教えてもらったら、わたしの予想が見事的中していました!…というくらい、文句無しの「好感度NO.1」のタレントさんです。さて、いったい誰だかわかります?。。Toko
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