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# 押し売り
こんにちは、Akikoです。

休日に家にいると、たまに営業の電話がかかってきます。
不動産とか、〇〇電話工事とか…「奥さまでいらっしゃいますか?」とか聞いてきます。

わたしは電話があまり好きでないため、受話器を取った瞬間に「いま忙しいので、すみません!(ガシャン)」と、すぐ切ってしまうのですが、そのたびに自分の心の遊びのなさ、というか、もっと言うと、人間のつまらなさを思い、どこか居心地の悪い、ざらっとした気分になります。

何年も前に映像プロダクションで働いていたころ、Tさんという上司がいました。Tさんは映画史に残る名プロデューサーの息子さんで、ご自身もかつて映画プロデュースや舞台制作などにたずさわっていらした方でした。

六本木にあったそのオフィスには、なぜか時々「押し売り」が来ました。
それも、いつも違う若い女性の押し売りで、持って来るものといえば、読書用の携帯ライトとか、お腹を押すとルイ・アームストロングの声でWonderful Worldを歌いだすカエルのぬいぐるみとか、マネークリップとか、アイディア商品というか、要は、無くても全然困らないような雑貨ばかりでした。

その押し売りが来ると、Tさんはいつも「今日は何があるのかな〜」とニコニコしながら、雑貨の説明をひとしきり聞きます。Tさんには「可哀想だから買ってあげよう」という気持ちはひとかけらもなく、「これは買わないでしょ」とか「マネークリップよりはさむ中身(お札)がほしいな」とか、ツッコミをいれます。そして、3個ぐらい値引き交渉をして買ったあと、わたしや他のスタッフにポンとくれるのです。

ユニ〇ットの営業が来たときもあります。爽やかな営業マンが最新のコーヒーメーカーで作ったコーヒーをスタッフ全員にふるまってくれました。Tさんは美味しそうにコーヒーを飲みながら、「青山に大きなビルがあるでしょ〜ウチなんか相手にしなくても全然大丈夫でしょ!」と言って、そのまま追い返していました。営業さんにとっては何の成果もなかったと思いますが、スタッフ全員、営業さんを囲んでコーヒーを飲み、さながらアットホームな茶話会でした。

Tさんはわりとヒマだったというのが大きいと思うのですが、見知らぬ他人との会話のキャッチボールを楽しむその姿に、わたしは勝手に、古き良き江戸っ子の姿を投影していました。

その後 別の事務局で、若い男性スタッフがインターホン越しに押し売り(果物売りでした)を追い返しているのを見て、せめて直接対面してから断ればいいのに…と、ちょっとがっかりしてしまいました。

どこか心のドアを開いていたいな、と思うけれど、Tさんみたいにがっつり断れなさそう、と逡巡するわたし…江戸っ子の道は深いけど、やっぱりあこがれです。

ではでは、また!

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* * *

私は、こういう訪問販売や電話の勧誘にかなり乗せられやすいタイプで、話が始まる前に「興味ありません」ときっぱり断るように家族から戒められています。。Toko
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