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# 『プロミスト・ランド』
こんにちは、蓮です。

先日、映画『プロミスト・ランド』を見てきました。ガス・ヴァン・サント監督、マット・デイモン脚本・主演という『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』や『GERRY』を生み出したコンビの新作です。新作と言っても、日本公開が本国に比べ1年半以上遅れているので、実際には2012年の作品。上映館も、都内はとりあえず2館でのスタートと限定的で、主演俳優と監督のネームバリューからするとちょっと不思議なくらいですが、考えてみればガス・ヴァン・サント作品には、これまでもそれほど大きな規模のものはなくて、どちらかと言うとart-house film(日本で言う「ミニシアター系」的なニュアンス)に近く、寧ろその割には監督の知名度が例外的にメジャー級ということなのかもしれません。上映館が少ないこともあるのでしょうが、私が訪れた時は、平日夜の客席はかなり盛況でした。

作品の特色を端的に振り返ると、
? 映画をよくわかった脚本家と監督の仕事である。
? “企業が相手を丸め込むやり口”というのがつぶさにわかる。
? アメリカらしい映画、いや、アメリカ映画らしい映画である。
…といったところでしょうか。

?に関しては、とにかく、映画としての作り方が上手。細かい描写まで計算され尽しており、後からそれにどんな意味があったのかがわかってキレイに腑に落ちるという、観客が心地良く見られる仕掛けが施されています。例えば、なぜ、映画の最初の場面は“水”のカットから始まるのか。主人公はなぜ顔を洗っているのか。この冒頭のシークエンス、大仕事に抜擢された主人公が会社のお偉いさんと食事をするという状況なのですが、その上司が毎度お定まりのつまらないジョークを言うという何気ない設定も、後で意味を持ってきます。

そして主人公の大仕事とは、シェールガスの採掘権を得るため、土地の所有者である一般市民達から契約を取り付けるというもの。相棒と手分けして各家庭を回る彼は、ターゲットの町に到着するとまず、地元の店で車も服も現地調達します。宿泊先も、高級ホテルではなく安そうなモーテル。全ては、契約相手である住民の警戒心を取り除き、彼らと同じような服、同じような車で、親近感や安心感を与えるための作戦です。そうした謂わば嘘で固めた格好の中、主人公は靴だけは買い換えずに、祖父の形見のブーツを履き続けるのですが、それも又、ラストに向けて重要な意味を担うことになります。

そうした細かな描写のみならず物語の展開も上手く、脚本を書いたデイモンと、共に製作・出演・脚本を手掛けたジョン・クラシンスキーの腕を感じることができます。

もっと語りたいところですが、字数が尽きたので、?以降はまた次回に。

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