2010-05-15 : 22:37 : admin
# 政治文化の違い
こんにちは、Youです。
今回は翻訳や自分の研究の中で悩む文化の違いについてです。
アメリカの政治に関する翻訳や研究をしていると、「bipartisan」という単語に遭遇することがあります。日本語では「超党派の」などと訳されることが多いようですが、直訳すると両党の、とか二党の、という意味になりますよね。これはアメリカやイギリスの二大政党制(イギリスはもう過去の話になりましたが)が背景にあるわけで、訳していると本当に超党派でいいのか不安になることがあります。
例えばアメリカ政府の外交文書を見ていると、アメリカを訪問する予定の日本の超党派議員団のことを「multipartisanの訪米団」と表現しています。bipartisanとは区別しているわけで、そうすると日本語のほうも別に表現を考えたほうがいいのかな?と思うわけです。アメリカだとbipartisanという用語は党派の垣根を超えて議会が事実上一致した状態にあることを指していると思うのですが、日本の場合、語義的には例えば少数政党同士が手を組んでもbipartisanになりえるのではないかと思います。でもそれは「超党派」と言えるのかどうか…実際にこういう例を見たわけではありませんが、背景の違う用語を訳す時にはもともとの意味と訳す先の言語でのわかりやすさとの間でどうしても埋められない溝が出てしまう、というお話しでした。
テレビでも本でも、翻訳された専門用語を見る時にはどういうずれがあるのかに注意してみるとおもしろいかもしれません。
今回は翻訳や自分の研究の中で悩む文化の違いについてです。
アメリカの政治に関する翻訳や研究をしていると、「bipartisan」という単語に遭遇することがあります。日本語では「超党派の」などと訳されることが多いようですが、直訳すると両党の、とか二党の、という意味になりますよね。これはアメリカやイギリスの二大政党制(イギリスはもう過去の話になりましたが)が背景にあるわけで、訳していると本当に超党派でいいのか不安になることがあります。
例えばアメリカ政府の外交文書を見ていると、アメリカを訪問する予定の日本の超党派議員団のことを「multipartisanの訪米団」と表現しています。bipartisanとは区別しているわけで、そうすると日本語のほうも別に表現を考えたほうがいいのかな?と思うわけです。アメリカだとbipartisanという用語は党派の垣根を超えて議会が事実上一致した状態にあることを指していると思うのですが、日本の場合、語義的には例えば少数政党同士が手を組んでもbipartisanになりえるのではないかと思います。でもそれは「超党派」と言えるのかどうか…実際にこういう例を見たわけではありませんが、背景の違う用語を訳す時にはもともとの意味と訳す先の言語でのわかりやすさとの間でどうしても埋められない溝が出てしまう、というお話しでした。
テレビでも本でも、翻訳された専門用語を見る時にはどういうずれがあるのかに注意してみるとおもしろいかもしれません。
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