PROFILE
POWERED BY
    POWERED BY
    ぶろぐん
    SKIN BY
    ブログンサポート
OTHERS

# 『蘭学事始(らんがくことはじめ)』が読みたい(1)
わたしたちは今、大変ありがたい時代に生きています。何しろ、英語であれロシア語であれドイツ語であれ、外国語の書物を読もうとすれば、辞書を手に入れるのは造作もないことです。高校生ですら、英語の電子辞書を持っている時代です。人に聞くことも、お金を払って翻訳を依頼することも、今では当たり前のことです。

もちろん、読んでいれば知らない言葉はちょこちょこ出てきます。わたしも英語の翻訳に携わって久しい(といっても6年ほど)ですが、やっぱりわからない言葉はあります。しかし、ヒントはどこかに落ちているものです。特に、インターネットで言葉を検索することができるのは、わからない言葉を特定していく上で大変助かります。稀にですが、それでもわからない専門用語や地名などを調べる際に、特定分野の論文集などを当たって、そこから言葉を類推していくこともあります。そういった場合には諸外国、諸分野の文献が集まる立派な図書館があるということにも、大変なありがたみを感じるわけです。

では、インターネットはもちろんのこと、辞書もなく、図書館もなく、専門分野の資料集もない状況で、翻訳を進めることは果たして可能なのでしょうか。いわゆる翻訳業で行なうような、迅速で正確な訳出をやれと言われても、それは無理な話です。

でも、外国語が伝わり始めたばかりのころには、誰かが、ゆっくりでも、間違えながらでも、それをしなければならなかったのでした。その時代の苦労を考えれば、今の恵まれた環境の中で翻訳に難儀するなどということは、おいそれと口には出せないのです。とまで言ってしまってよいのかどうかはわかりませんが、ストーリーの都合上、差し当たりそう言い切ってしまうことにします。

前置きがだいぶん長くなりましたが、そういうわけでわたしは、『蘭学事始』が読みたいのだ、ということをここに宣言したいと思います。(続く。)

Kou::rangaku kotohajime : comments (x) : trackback (x)